(2003年11月号) つづく予報ハズレ、そして気象衛星も京都議定書もピンチ                                  '03.10.22

 本誌'03年7月夕刊で紹介された千葉県夷隅町ですが、10月12日に「第37回町民体育祭」が開催の予定で、ボクも何日か準備に駆り出されました。しかし、雨で中止になってしまいました。この日は前後とも週間予報では好天つづきとなっていて、誰もが安心しきっていたのに、予報が前々日あたりからおかしくなり雨となったのです。当日が近づくにつれて変わる、例の「日変わり予報」の典型でした。  そして、翌13日の「体育の日」にも、九州南に発生した「亜熱帯低気圧」というのが東進してきて、関東地方を通過、各地に大雨や突風などの被害を与えました。 気象庁は、この大雨や突風も十分予報出来ず、迷惑した人も多かったと思います。

  @さて、話題も急に変わりますが、10月16日漢国は「有人宇宙飛行」に成功。 世界で3番目の快挙だそうです。でも、ODAの援助などを受けている後進国の宇宙飛行ですから、打ち上げても果たして地球に戻って来られるのかと、先進国の国民であるボクとしては一抹の不安がありました。翌日の朝、無事に戻って来たのでホッと?しました。でもこの成功は「秩序だった計画の中で実現」したもので、たとえそれが旧式のカプセル型だったとしても、「最終的には宇宙空間の多様な利用を目指すという明確は方針」の下に行われたもので、「将来を見据えた議論のない」まま、国の全ての問題を宗主国お任せの倭国とは、取り組む姿勢が随分違うようです(読売10.16)。ですから、旧式のカプセル型だから発展性がないとか、ODAがどうした等とは、とても言えたものではありません。・・ということで、お天気も西から変わってくるので、平手ミキ氏に倣ってボクは西空をよく見ますが、☆泉さんにも西を見てもらいたいです。それから・・・明確な方針がなく場当たり的だというと、測候所の廃止もそれに該当するでしょう。天気予報にとって最も大事な観測より「改革」を優先するのはオカシイと、相談員仲間で嘆いてます。こういう諸々のことが重なって、結局予報ハズレにつながっているのではないかと。続いて

  Aロケット関連:気象関係では例の「ひまわり5号」の後継機として期待されている「運輸多目的衛星」の打ち上げが、いつになることやら見通しが立たなくなったようです。本「お便り」でも紹介しましたが、’99年11月の打ち上げ失敗から、もう4年たちました。あの時は、NASDAの約100億円のH2ロケットの失敗でした。気象庁は気を取り直してNASDAに、再びロケットを頼み、そして衛星本体は163億円で宗主国のSSL社に[新1号機]として製造を頼んでいたのですが、カメラの不具合などで納期が遅れて、打ち上げを延期して来ました。それが、ここへ来て、あろうことかその契約先のSSL社が経営破綻して、製造費に33億円を追加要求してきたのです。33億円を追加しても果たして完成することやら。NASDA改めJAXA(この10月1日の「改革」でNASDA等4機関が統合して「宇宙航空研究開発機構」となった。)のH2Aロケットが大丈夫そうだと思ったら、今度は衛星本体が出来上がらないとは。まさに、泣きっ面に蜂の気象庁です。

  Bですから、先日せっかく発表された「この冬は北日本を除き暖冬」という有難い筈の寒候期予報も、正直この上ないボクは、素直に紹介するのをタメラウのです。

  C更に、京都議定書もあやしくなってきました。発効へ向けていい感じに話が進んでいると思われていたロシアが、倭の宗主国に倣って経済利益優先に方針を変更、地球より目先の小銭を・・・と。環境外務両省は、こういう時こそ頑張って貰いたい。

  Dしかし、世の中はうまく出来ていますね。タイミング良く倭国の進路を改める審判の日が迫りました。「進路はあまり改まりそうにない」という悪い予想もありますが、これは事前に、「わざわざ波風を立てる事もない」という倭国民得意のカモフラージュでしょう。口先横行の世俗ですが、もう目覚めた筈。判決が楽しみです。   お問い合わせは:霞ヶ関出張所=某省内線2813、メールkazetaro@srenai.gr.jpへ。