2007年産ちばエコ米」    

  初めて稲作に取り組んだ2006年は、練習を兼ねて家里から遠く離れた耕地のほぼ真ん中で、多くの人に教わりながら行い多くの成果を得たところです。
その成果と反省の下に、いよいよ2007年は、家の近くに変更、面積も倍増60aで行うことにしました。・・・08年産


1 今年の目標    2作業日誌 耕耘 、田植え 、ミスト機   3 茎数調査   4 収穫〜今後の日程


御注文、お問い合わせは→こちらへ 、米のPR
 御注文は、玄米でも白米、少量でもどうぞ。
     (玄米30kg=10,500円+送料約1200円。精米10kg=4500円+送料約900円)。
     ※精米で御注文の場合、白米か7〜8分づきと御指定されれば、多少精白度に差をつけてお届けします。
   なお、玄米30kg単位で御購入され 「家庭用精米機」で毎日炊飯の直前にお好みに合わせて精米すれば、いつも搗きたてで美味しくいただけます。



1  2007年の目標

 @作付け面積を60aに倍増、収穫量も倍増=通年販売
 A通年販売のため、米の低温貯蔵庫の整備
 B作業場兼納屋(農機具入れ場兼低温貯蔵庫入れ)の建て替え
 C軽トラ購入の検討

 

 

2  作業日誌     

 ・2006年10月1日:来年用にトラクターによる荒起こし。

隣家に依頼して行った「荒起こし」

(2006.10.1)

   

・10月7日:常陸の国笠間村の「昇武庵」で開催された「栗拾いバーベキュー大会」に参加。そこに集まった会員にエコ米をPR
・10月30日:耕耘機の調子が悪いので、整備しようとしたが「操作説明書」が無くなってしまったので、メーカーに注文した。しかし、古くて無し。
 やむをえず、その耕耘機を購入した井関農機夷隅営業所を頼んで点検整備を行ったところ、ベルトが切れていた。2連のベルトだから1本でも何とか動いたのだろうが、ベルトが切れてようやく不調に気付くとは、何とも暢気なことと、整備士が修理しながら感心?していた。また、エンジンオイルの交換をしないとエンジンが壊れてしまうので、何年に1回のエンジンオイルの交換を勧告された。
 なお、エンジンオイルは、「ジーゼル用」を入れること。・・・ジーゼル用はガソリンエンジンにも使えるので、4L缶を買って、まずこの耕耘機に入れ、残りを運搬用のガソリン耕運機に入れれば無駄が無いと、教えてくれた(逆はダメ)。

・12月4日:07年用の苗(100箱/60a)を06年と同様、伊大知衛さんに依頼。快く引き受けてくれて一安心。そして、来年2月頃になったら、田植え計画に合わせて育苗を頼むことにした。
・12月7日:某省江戸OB会の総会後の懇親会において、エコ米をPR
・12月10日:07年から栽培する田について、今年まで栽培していた吉野和利さんに、栽培状況を詳しく聞いた。
・12月11日:作業場兼納屋の建て替え案を作ったので、その検討を工務店に依頼。
・12月25日:'07年用「ちばエコ米」生産計画を、普及所に提出。

・2007年1月22日:農協へ肥料などの注文を問い合わせた。作業場建築の関係で、保管場所が無いため、施用する際に購入することで了解。
    今年は、特に「珪酸加里」肥料も施し、更なる食味アップを図ることにした。

・2月17日: 畦畔塗り。隣の今関集落の佐藤幸男さんが、ボクの田の近くで畦畔塗りをしていたので、急に作業を依頼した。
       約1時間で左右の田計60aの260mが終了。キチンと出来た。

作業前

(2007.2.17)

作業開始
作業の様子(トラクターは35馬力とか)

後方の山は真淨寺(参道の坂道付近には工事中の軽トラ)

畦畔塗り機

(大型なので作業能率、仕上がりとも最高。
このアタッチメントが約80万円とか。)

   

・3月9日〜10日:作業場を解体したため、農具の出し入れや保存に7月末までは不便だが、工夫して行うことになる。
・3月12日:育苗を頼んでいる伊大知衛さんに、田植え予定4.21を連絡した。
・3月23日:基肥「有機アグレット673」を10a当たり40kg撒布。30aを普通のバケツに入れて撒布したが、バケツをぶら下げる左腕が大変疲れたので、次の30aは、急遽雑貨店へ行って肥料撒布用のバケツ(紐で首から下げるようにしてあるバケツ)を780円で購入。これでやったら随分楽に、かつ能率良く(30a約1.6時間)出来た。サスガに文明の利器と感心した。
・3月26日ごろ耕耘しようとしたが用水の便が悪く、我が田には水が届かず、やむを得ず耕耘は3月30日〜にした。

・3月30日〜 31日:耕耘。適度な水が入って順調に耕耘出来た。所要時間1区画(30a)当たり約4.5時間。
   昨秋の荒起こし後、耕耘機による第1回目だったので、もう少し時間をかけた丁寧な耕耘が必要だったかも。
 それにしても、周辺の田の全てが大型トラクターで行っている中で耕耘機とは、正に縄文人の縄文人たるところ。
しかも、いつも黄印合羽
・4月6日〜7日:耕耘機での第2回目の耕耘。
・4月12日:普及所へ、「ちばエコ米」前年産の実績報告。
・4月12日〜13日:代かき。

 かなり雑草が生えていても、耕耘した足下から
どんどんきれいになって行くので、楽しい。

(2007.3.31)


楽しい田植え

(2007.4.21)

田植え直後の全景

(右側の区画を合わせて60a)

・4月21日田植え:大分水が多く、しかも風がやや強い中を、午前30a、午後30aを様子を見ながらゆっくり。
 それぞれ約2時間半ぐらいで終わる。しかし、

 苗取り量のセットが下手だったのか、昨年並みの50箱を植えようと、セットを変えたりしながらだったのに、苗の使用量は30a44箱と極少。多い人は60箱位植えるというのに。
 これでは、いくら疎植えが奨励されていると言っても、少な過ぎて秋の収量が気懸かり。
 田植え後の様子を見ても、気のせいか苗がマバラに見える(上の写真)。
・5月2日:除草剤「ミスターホームランLフロアブル」を撒布。約5mの強風だったので、風上の南側を重点に行ったが、1区画30aだけを行った。
・5月3日: 〃 残りの1区画30aを、朝のうち微風下で撒布。
・5月20日:肥料などを撒布するミスト機を、古市さんから貰った(下の2枚目の写真)。
  さっそく試運転。エンジン好調。一部のネジやバルブの緩みを直した。まだまだ使える。こういう機械は、面白い。
・5月21日:茎数調査。植え付け本数が少ないので、11株平均本数は3本と少なかった。
・6月11日:茎数調査。このところの好天で生育良く、11株平均本数は18.2本と、まずまず。が、
     周辺の田の稲は更に良いため、見劣りがしてどうしても気になる。

右がボクの田 (2007.6.11)

左の隣家の田に比べかなり見劣りがする。



・6月13日:中干しのため落水。しかし、周辺の田は、まだ湛水がほとんど。
6月14日:追肥。珪酸加里20kg/10a当たり。ほぼ平均的に撒布出来たもよう。

初めてミスト機で行った。

60aをヨタヨタ、1時間余りで何とか出来た。

   

・6月18日:茎数調査。平均22.9本と、十分に増えた。しかし、まだ水が溜まっている所もあり、中干しが進んでいない。
・6月19日:中干しが進むよう、手で畦間に溝を掘って水が流れ落ちるようにした。しかし、何分手作業で、まさに小手先でやったので、果たしてどうか。効果が上がることを期待。

大分育ってきました。疎植えのため
肥料が行き渡って?葉色も良い。

(07.06.18)


・6月30日幼穂調査:昨年に比べると進んでいる。それに下位の節間が伸び過ぎか?

6月30日の様子。ほぼ実物大参考:前年調査時)

上が南側の田:幼穂長約7mm
下が北側 〃:  〃   4mm

 
7月6日のようす。

上が南側の田:幼穂長約13mm
下が北側の田:  〃   7.5mm

 



更に育って、畦間が見えなくなってきた。

(07.07.02)


・7月6日:穂肥「有機追肥530特号」50kg/30aに撒布。

 穂肥の撒布が下手だったため、その後の
生育にかなりムラが出てきた。

(2007. 7.17)

・7月6日:「ちばエコ農産物」生産圃場の看板を立てた。

看板を立てたところ。

(左の田の、生育ムラが分かる)


・8月8日:普及所による「ちばエコ米」の現地調査。
    ちょうどこの時、右の田がカラカラになっていた。・・・まだ、水が必要な時期なので、午後水番に水入れを頼んだ。
  〃 :注文しておいた低温貯蔵庫を農協が搬入。・・・これにより通年での良食味販売が可能となった。

・8月19日:新米のPRを郵便で発信。



3  茎数調査・・・平均的な箇所を有意に選び、連続する11株を調査した。   (参考:昨06年調査結果

調査日   NO.1株    NO.2   欠株 NO.3 NO.4 NO.5 NO.6 NO.7 NO.8 NO.9 NO.10 NO.11   平均  1u当たり茎数
5.21     ・・・      5     1   4   2   2   6   4   2    3   1   3.1    56.4
5.28     16     11     4   6   4   3   9   7   7    4   3   6.7   121.8
6.04     27     16     6  11   8   8  17  11  10   10   4  11.6   210.9
6.11     41     26     9  15  12  13  29  18   17   15   7  18.2   330.9
6.18     43     30    14  24  16  19  30  21  22   23  10  22.9   416.4
6.25     44     29    14  26  18  20  30  20  23   23  10  23.4   425.5
7.02     44     29    15  26  18  20  30  20  23   23  10  23.4   425.5
収穫期穂数    33    22    11  18  12  12  19  13  15  13  7 15.9   289.1

・分げつは6月25日頃で止まったもよう。・・・昨年に比べ茎数が非常に少ない。
・収穫時間近の8月23日の穂数調査では、1株平均15.9本と極少。しかも稲コウジ病が多発・・・収量、品質ともに懸念される。

・8月27日刈り取り:今年の夏は異常な猛暑干天で、しかもぼくの田は水不足で熟期が早く、刈り取りを予定より1週間ほど早めた。
     刈り取り〜籾摺りまでの一連作業は、前年同様古市さんに依頼して行った。
・8月29日籾摺り:近年珍しいようなお話しにならない低収。収量より安全安心が目標でも、この低収にはガッカリ。
     一方、稲コウジ病の罹病粒は、すべて揺動式選別機で除去できたので、安心した。
  なお、籾摺りは、30a約1.5時間。籾殻運搬を挟んで、お昼までには60aを終わり、午後、古市さんが軽トラで運んでくれた。
・8月30日:米の販売&発送を開始。
・9月14日:農協で検査。
・9月22日:来年に向けて荒起こし。
・10月:全国食味分析鑑定コンクールへ出品。→12月末結果到着=ほぼ前年並み→今年の干天猛暑、水不足ではやむをえないところ。
・12月7日:普及所へ、08年のちばエコ米生産計画を提出。

  今後の日程

 @低温貯蔵庫に入れてあるので、通年販売&発送
 A3月〜:元肥施肥、耕耘。


5 課題



 @07年産で多発した「稲コウジ病」対策→農薬「モンガレット粒剤」が有効なようだが、また発生しても、揺動式選別機で除去することにして不撒布とする。・・・しかし、これは上位の籾に発生するので、収量へ大きく影響する。
 A低収量をどうするか→しかし、まず収量より安全安心良食味。農薬は除草剤1回限り。化学肥料も最小限に止める。この栽培方法が定着してから収量を考えることにする。
 

目次へ戻る