(2001年7月号) 
           九十九里ウオークの報告、そして雷雲

                                   '01.6.22

 4月の記録的な少雨から5月中旬まで少雨傾向でしたが、5月下旬は不順なお天気が続きました。「走り梅雨」だったのでしょう。余り降るので6月2日は大丈夫かな?と少し気になりました。いくらこの日が「晴れの特異日」だと言っても雨の日もありますからね。

 

 でも、直前になって急に好天続きとなりました。何かボクらの「九十九里浜ウオーク」のために好天になったようなお天気変化でした。ボクは、前日には相談所をお休みして、会長御指定の電車に乗って八日市場駅で合流し、野栄望洋荘に到着。しばらくして懇親会になりましたが、お天気が晴れることになったので、心も晴れ晴れウキウキして楽しくできました。そしてボクは1次会で出来上がりましたが、皆さんは2次会で、夜遅くまで盛り上がっているようでした。

 さて、当日は5時過ぎにスタート。そして長〜〜い道中には、国際希少種「コアジサシ」の繁殖地があったり、イシモチ釣りがちょうど釣れたり、「ゼンナ掻き」を眺めたり、蛤拾いを教わったり、蟹を釣る人や凧揚げの人、馬やサーフィンなど、広い砂浜にはいろいろありました。しかもほとんど曇っていましたから、ひどい日焼けにもならず、絶好のウオーク日和だったのです。途中、例によって「二三屋」で補給してから一宮川付近まで来ると、後ろで雷雲が発生しゴロっと始まりました。 もくもく追いかけて来るのでニワカ雨がくるかな?と思ったりしましたが、それ以上発達しませんでした。多分あれは局地的な昇温による雷雲で、その陸地の熱が持続しなかったので、入道雲がわき上がったところで終わったという感じでした。 そして目的の「太東漁港」に18時20分ごろ、はるか最後尾でようやくゴール。

 ゴールしたものの休む間もなく「東浪見(とらみ)駅の発車時間が近い、直ちに出発!」と、号令が下りました。皆さんは近くのコンビニへ寄って飲み物や食べ物などを仕入れてから向かうようでしたが、ボクは、コンビニへ寄らず多足先に出発したのです。でも皆さんは健脚揃いですから、走りながらどんどん追い越して行き、そして目指す電車に駆け込んだようです。ボクは5分ぐらい遅れて、お客も駅員もいない完璧な無人駅に1人辿り着き、ワガ脚力の弱さを痛感すると共に、福松さんのオンブで小川を渡った事など、皆さんに御迷惑をかけた天罰かと反省したりしたのでした。

 

 その東浪見ステーションの椅子で一息して、これから1時間をどう過ごそうかとした時「宇宙ステーション」を思い出したのです。でもこの駅は、肝心の西側が直ちに山だし、無人駅なのにヤタラに外灯があって観測条件が悪いナ〜などと、灯陰を探して南の空を見上げていたら、予期したより大分高く60度ぐらいを、しかも星のような「・」としてではなく、飛行機のようなある程度の面積を感じる大きさで輝いて、山の陰から見えて来たではありませんか。それは素晴らしかったですよ。

 やがて、東の空30度ぐらいの所で消えて行きました。地球の陰に入ったのです。前夜、望洋荘での鑑賞の時はアイニクの曇でしたが、それでも雲の切れ間から2、3回、数秒間ずつ見えたのに、皆さんを呼んでる間に隠れてしまい、見えたという証明が得られなかったのですが、それに比べると、この夜は大変良く見えました。皆さんにも見せたいナ〜。1人で見るのは勿体ないナ〜と思いながら見たのです。

 これを[万事塞翁が馬]と言うのダナ〜と。やせ我慢して次の電車に乗りました。

 

九十九里ウオークの時の写真は[http://homepage1.nifty.com/kazetarou]で見られます。 

 このように、九十九里ウオークは大成功だったのですが、その日の午後発生した雷雲について、皆さんから「あの雷大丈夫?」と聞かれたのに、「ニワカ雨が来るかもしれませんね」というような、曖昧な予報をしてしまいました。雨が来なくて良かったのですが、気になるので、その時の雷と雨の様子を調べてみました(下図)。

 

     (図は切り貼りで印刷したため、ここでは省略しました。相談集でどうぞ。)

  図1 6月2日16時〜17時の雷   図2 6月2日17時00分現在の雨

 (この両図は、東電のホームページ[http://www.thunder.ttcn.ne.jp]から出しました。)

 図1は、この日の夕方16時〜17時の1時間における雷の発生分布です。雷は茨城が中心だったのですね。(12分毎の5色表示をコピーしたので、一部不鮮明。)

 図2は、17時00分の雨の様子です。他の時間も調べましたが、我々の歩いていた少し北で数分〜十数分間降ったようです。また落雷は無かったのですが、あのゴロゴロは、このニワカ雨の雲からのだったのでしょう。上空に寒気が無かったので発達しなくて良かったですが、夏場は、上空の寒気=雷ですから注意しましょう。

 当相談所は、会員の皆さんが野外活動等の計画を立てる時の、お天気相談を目的に設立されたものですが、同時に雷など局地的な気象災害からの防災も重要な任務としています。したがって今回九十九里ウオークに同行したのですから、あの時、「こういう雷雨は来ても30〜40分で上がります。もし来たら低地などで雷宿りして、やり過ごしましょう・・」等、スラスラ〜と言えれば、花◎だったのですがね。

 なお、雷とその対策については、本誌109号にやや詳しく掲載してありますので、 夏、野山浜などへお出かけの時は、それを参考に[雷対策]を立てて出発して下さい。

 

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