2008年産「ちばエコ米」
多くの人に教わりながら、2006年に30a、2007年に60aと、米生産に取り組んで3年目。
1 今年の目標 2作業日誌 田植え 刈り取り風景 3 茎数調査 4 収量 5 教訓と課題
御注文、お問い合わせは→こちらへ 、米のPR
御注文は、玄米でも白米、少量でもどうぞ。・・・まだ08年産は収穫前ですから、秋までは前年産の販売。
(玄米30kg=10,500円+送料約1200円。精米10kg=4500円+送料約900円)。
※精米で御注文の場合、白米か7〜8分づきと御指定されれば、多少精白度に差をつけてお届けします。
なお、玄米30kg単位で御購入され 「家庭用精米機」で毎日炊飯の直前にお好みに合わせて精米すれば、いつも搗きたてで美味しくいただけます。
@全国食味分析鑑定コンクールで、更なる成績アップを。
A収量よりも、安全安心。したがって、昨年と同じように農薬は除草剤のみ最小限使用。化学肥料も最小限とする。
このため、カメムシの食害、稲コウジ病などの発生も予想されるし、収量も余り期待できないが、やむを得ない。
収量は、10a当たり7俵=420kg(この付近の平均的収量の約85%)で、満足。
・2007年9月22日:トラクターを依頼して荒起こし。60aが2時間余りで終わった。
・2007年12月7日:普及所へ、08年エコ米生産計画を提出した。
・2008年3月25日〜26日:耕耘(60a)
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・草だらけの田が足下から どんどんきれいになって面白いほど。 (2008.3.26) |
この後、4月1日〜2日に、第2回耕耘、4月12日に代かきをして、
・ 4月21日田植え:前年の反省から、苗の植え付け量を調節して行い、箱数でNo.1圃(南側)は56箱、No.2圃(北側)は47箱を植えた。
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・田植え後、4月下旬〜5月は、曇雨天の日が多く、低温、日照不足(日射量=太陽光発電参照)で生育が心配。
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圃場全景 5月28日の生育状況 |
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6月12日の状況 平均1株茎数21.9本 この撮影直後、落水=中干しに入る |
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6月27日の状況 平均茎数28本と、生育良好 |
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「エコ米生産」の看板を立てたところ |
南側の田 | 北側の田 | |
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5月28日 |
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6月12日 |
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6月27日 |
・6月12日の茎数調査では、1株平均茎数が21.9本と、ほぼ予定の茎数が確保されたので、直ちに落水を始め、中干しに入った。
・6月16日:稲を丈夫に育てるための追肥として、珪酸加里20kg/10aを撒布。
・6月29日:中干し終了。水口を閉めた。
・7月12日:穂肥。有機追肥530特号13kg/10aを撒布。今年は生育が良いので、穂肥は最小限施用とした。
・稲コウジ病対策:昨年多発したので、農薬撒布を考えたが、農薬は体に悪いので撒布せず。
もし病虫害粒が発生したら、玄米選別を丁寧に行って除去することした。
・7月26日〜27日:穂が出揃った。・・・まずまずの穂数。
・8月は、高温多照少雨が続き、稔実不良や、乳白粒、腹白粒の発生などが懸念された。しかし、適切な水管理で、稔実は良好。
・8月5日:新米のPRを往復はがきで発信した。
その発信文で、発生を懸念した「稲コウジ病」は、高温干天のため発生が少なく、カメムシもほとんど発生していないので大いに安心した。
この分では、高品質良食味に仕上がり、11月の「全国食味鑑定分析コンクール」で、良い成績が得られそう。
・8月22日:刈り取り作業に向けて、落水を開始した。
・9月2日:南側の田を刈り取り。11時〜14時。
・9月3日: 〃 籾摺り。籾の量が少なく低収かと思われたが、予想以上に実の充実が良く玄米1500kg/30aという豊作。
・9月4日、新米試食。絶佳。食味コンクールがいよいよ楽しみ。
・ 〃 午前:検査20袋。問題なく全て1等。
・ 〃 午後:北側の田の刈り取り。午前中の雨も乾いて、13時〜14時30分で終了。
・9月6日午後: 〃 籾摺り。南側の田と同様1530kg/30aの豊作。
・9月8日午後:米の検査20袋。これも問題なく全て1等。
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刈り取り最盛期(2008.9.1) 後方のコンモリした平地杉林には |
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我がエコ稲を刈り取り中の古市さん (2008.9.2) |
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籾が満タンになると、こうして軽トラで運んで、 乾燥〜籾摺りへと進む。 30a約2.5時間。作業は楽になりましたが・・ |
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9月15日荒起こし 隣家の若人に依頼して行った。 |
・9月上旬〜販売開始。
・9月15日:上の写真のように、荒起こし。
・10月6日:食味鑑定分析コンクールに出品。南、北側の田から1点ずつの試料2.5kgを、普及所へ。
・11月27日: 〃 の結果が届く。前年とほとんど同じ結果で、残念。
3 茎数調査結果
(参考:昨07年産の調査結果)
No.1株 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 平均(本) | 参考07年 | 06年 | |
田植え時4月21日 | 2 | 2 | 3 | 4 | 1 | 2 | 3 | 2 | 1 | 1 | 2.1 | 3.1 | 約3 |
5月28日 | 9 | 9 | 14 | 17 | 5 | 9 | 14 | 7 | 6 | 6 | 9.6 | 6.7 | 9.0 |
6月12日 | 25? | 20 | 30 | 36 | 11 | 21 | 31 | 16 | 13 | 16 | 21.9 | 18.2 | 21.6 |
6月27日 | 24 | 25 | 33 | 38 | 15 | 27 | 39 | 24 | 20 | 28 | 28.0 | 23.4 | 26.7 |
7月19日 | 20 | 18 | 23 | 27 | 11 | 22 | 29 | 21 | 18 | 27 | 23.4 | ・・・ | ・・・ |
最高茎数 | 25 | 25 | 33 | 38 | 15 | 27 | 39 | 24 | 20 | 28 | 28.0 | 23.4 | 26.7 |
穂数 | 20 | 18 | 23 | 27 | 11 | 20 | 29 | 20 | 17 | 25 | 22.0 | 15.9 | 20.7 |
↓ ↓ ↓
10a当たり収量 = 505 kg 400kg 507kg
4 今後の日程 → (2009年産)
9月上旬〜出荷。PRしながら、農産物販売所でも販売する。
5 今年の教訓と課題
@07年産は「稲コウジ病」が多発したため、一般農家ではその予防として薬剤散布を盛んに行っていた。
また、カメムシの防除も行っていたが、我が家では全く行わず、病害虫は発生するに任せることにした。
しかし、今年はカメムシ、稲コウジ病ともに発生が少なかった。・・・つまり発生は防除よりも気象条件が大きく影響していることから、
今後、薬剤散布はしないで、安全安心米の生産第一でやっていこうと、大いに自信を得た。
A田植えの苗は箱数で、南側の田30aは56箱、北側の田30aは47箱と、北側の田が少なくて心配したが、
収量は1500kgと1530kgで、むしろ苗の植え付けの少ない北側の田の収量が多かった。
B米余り=米価低下の中では、いくら安全安心の米といっても、なかなかエコ米生産の採算にあうような価格での販売が難しい。
・・・各種アンケートだと、一般品より10〜30%高での購入希望が多いが、これは消費者の見栄で、
実際の店頭では、せいぜい5〜10%高。
例えば、白米5kg=一般2000円:エコ米2100〜2200円というところ。2400円(20%高)では、売れそうにない。