(都市農村交流)  
      縄文米遊喜栽培・・・濃い紫の糯(もち)米=古代米栽培・・・・・

縄文米遊喜栽培

     ―――――2009年開始―――――

 主に手作業で行う・・・稲作体験希望者受け入れ・・・時間があれば、そばの試食観光も出来る。

 縄文米の効果、機能 クリック(アンダーラインの事項はクリックすると詳しい説明が出る。)



・2018年は、5月13日田植え・・・無農薬のほかここ数年は無肥料のため、生育不良。2017年産などは
収量約30kg/2aという不作だった。しかし、今年も無農薬無肥料。
 来年あたりから、有機肥料を施用しようかと、稲を見ながら考えている。



2009年の栽培状況栽培1年目の例以後、多少改善しながらほぼ同様の方法で、継続)

1 概要
  今までの10年以上休耕していた圃場約2aを借用。無化学肥料手作業での準縄文式稲作試験を開始。
 無農薬とも考えたが、手作業中心では、どのくらい手間がかかるか分からないので、除草剤は最小限使用した。

 収量目標=2aで50〜60kg・・・お楽しみに。

2 経過
(1)4月2日:千町村の優良兼業農家Sさんから、種を約500g譲っていただき、さっそく網袋に入れて浸水。
      毎日のように、水(温かい風呂水など)を替え→1週間ほどで芽が出始めたので、4月10日に水から出す。

(2)4月11日:種播き・・・権現堂のSさんに播き方を教わりながら。

@育苗箱に新聞紙を敷いて、8分目ぐらいに、
育苗用の土を入れ、(育苗用土は、4箱/20kg1袋)

A水を十分かけてから種を播いた。
「縄文米」は、薄播きが良いそうなので、この程度の密度とした。
←左写真。

Bこの上に、更に水をかけても良い。

Cこれに、育苗箱の縁の高さまで土をかぶせて出来上がり。

(土をかぶせたら、出芽するまで水をかけない。)

(09.4.11)

・ 種を播いた箱に新聞紙をかぶせ、
こういう風にビニールトンネルをかけて保温して、
数日、出芽を待つ。

(09.4.11)

一斉に出芽。(4月17日の状況。)
 新聞紙を剥がしたところ。縦に縞のように葉が寝ているのは、
 新聞紙を抑えていた板とか竹の跡。

(以後、ビニールは昼夜とも密閉せず、片側を開けておき、
土が白く乾いたら十分潅水を繰り返して、約1ヶ月間育てる。)

 この数日後、潅水不足で乾燥。一部を枯らしてしまった。
そのため、保温も不要な時期になったので、田の中に移動した。



(3)4月19日:鶏糞3袋施肥後、第1回耕耘


これが、栽培用の水田、第1回耕耘後の状況

(09.4.19)



(4) 5月9日:代かき。耕耘後、人力で木材を引っ張って、田面を均平にした。

(5) 5月17日:田植え。都会からの体験田植え受け入れ。

 9時頃まで降っていた雨が止んで曇天。絶好の田植え日和となった。1時間10分で終了。

 苗は多めにと6箱育てたのに、潅水不足で一部枯らしたりしてしまったため苗不足。やや少な目に植えたり調整しながら植えた。
しかし、苗不足を心配しながらの田植えでは困るので、来年は余裕を持たせて8箱を育てたいと思う。

 夕方になって雨と強風。・・・・・朝までの雨との合間に田植えが出来たと、幸運を喜び合う。

 皆さん注目の中、植え始めた体験稲作のA子さん(白帽がボク)

(5月17日10時55分。朝までの雨で道路はまだ濡れている。

田植えの真っ最中。近所の人達も見に来て、アーダコーダにぎやか。

(後方の赤屋根は、農産物直売所「つくしんぼう」)

田植え終了。バンザイ!

(12時05分)

・田植えの後、行元寺を見学して解散。


6月19日の生育状況。大分育ってきました。

縄文米の稲は、葉の先が少し黒いので、
前方の田のコシヒカリと比べ、黒みがかって見える。


7月13日の状況(1)

急速に育ってきました。

 水は無くなってもまだ田面はぬかっているので大丈夫だが、
近いうちに雨が欲しいところ。


7月13日の状況(2)

数カ所に見られた出穂の走り


・7月4日以降、雨無し日が続いたため、7月12日には水が無くなった。

・7月14日、梅雨明け(平年より6日早)。好天の暑い日が続いて、17日には田面は大きくひび割れ。
 これから必要な水は、もっぱら雨に頼ることになるので、時々の雨を期待。
20日ごろから穂が出始めた。縄文米はある程度の干天に強いと言われるが、気懸かり。

・7月21日、22日と雨が降ったが、水が溜まる程にはならず、ひび割れだけが目立った。

・7月27日、28日:穂が出揃い、水が欲しい時期なのに、雨が降ってもカラカラは解消せず。
やむを得ず、水道からホースをつないで水入れ。27日は5時間、29日は7時間入れた
折からの雨も加わって、ようやく1〜2mmほど水が田面に溜まった。
 その水も29日には、田面から無くなって、元のヒビ割れ田に戻ってしまった。

稔実真っ最中。もう少し水が欲しい。


穂が出揃い、実りも着々。

(8月5日)

前方の田の稲(コシヒカリ)に比べると、色が大分違う。

・8月10〜11日大雨。約110mm。乾いて大きくひび割れしていた田も、これで十分に水が溜まった。
まさに恵みの雨。

・9月。いよいよ実りの秋。
 ただし、2番穂(ヒコバエ)がずいぶん発生してきた。
これは、有機肥料の遅効きと、早生種の刈り遅れのためらしい。


9月9日の状況ほぼ成熟した。

前方の田(コシヒカリ)は、刈り取り済み。
草が緑に見える。


・9月8〜9日:手刈り→オダがけ用の竹を山から切り出した。

9月13日:刈り取り〜オダがけまで

 朝9時ごろ、到着した人から開始。
何しろ初体験なので、始めは手間取ったが次第に調子が出てきて約2時間半。午前中に終了。
午後来た人達は、刈り取りに間に合わず。

 ○2番穂が多く発生して各株は嵩張っていたが、竹に架けてみると1列(約12間)に全て架かった。
 ○収量予想:かなり茂っているように見えたが、穂は小さく、穂数も少なく、米粒も小さいので、
 この分では、やや少ない50kgぐらいかと。

稲刈りの様子。

9月13日(11時05分)



 終了(11時40分)。
   午後、遅れて来た人達と、刈り終わった後を見てい
ると、

トンボがオダがけに・・・。と・・・1人が発句。

 蜻蛉の 近よりゆかし 古代米

                不空庵亭主 
 

オダガケの全景

 これは数日後の雨上がり


参考:周辺の田に比べ、約2週間遅れての刈り取り。


脱穀:9月21日9時頃から。稲をオダがけから外して、リヤカーで庭に運んで足踏み脱穀。
途中から見物人も来て賑やかに、休憩を挟んで約2時間半で終了した。

足踏み脱穀

9月21日


・9月21日〜24日、天日干し。それまでの8日間のオダ架けとで、水分率は約12%に。良く乾いた。

天日干しの様子


籾摺り:9月24日。天日後の籾重は約83kg。さっそく、その約3分の1を籾摺り→約20kgを得た。推定収量64kg。

古代米用籾摺り機


きれいに出来上がった

右の袋は180g入り

 

・9月25日: 試 食
 普通の白米10に、縄文米1を混ぜて研ぐ→一晩そのまま→炊飯。写真のような赤飯が炊き上がった

@コシヒカリ白米10:縄文米1の炊飯例。

 Aコシヒカリ玄米:縄文米の玄米同士の炊飯。
  両者の馴染みが良いし、栄養面からもお薦め

(@Aとも、研いで数時間置いてから炊く、Aの場合、
炊飯器を「玄米」にセットすること。)


・9月26日〜:関係者に試食用を配付すると共に、近くの農産物販売所で展示即売(300円/180g)を開始。
大変好評で、販売〜見本配付で、1回目に籾摺りした約20kgは10月4日までに配付、販売終わる。

・10月4日:2回目の籾摺り。籾約25kgから約20kgの精米を得た。残りの籾は約32kg。

・12月7日:第3回目の籾摺り。籾31.8kgから玄米24.5kgを得た。これで玄米合計64.1kg
第1回目の籾摺り時の予想どおりだった。
この籾摺りは10kgぐらいずつ3回に分けて行ったのだが、豊作に調子に乗りすぎて、すっかり
種籾用を残し忘れて、全部を玄米にしてしまう大失敗

・12月26日:来年用の種籾を得るため、積んである藁を庭に出して、その藁から1日中、コキ残しの籾を
手で採集した。
 足踏み脱穀でかなりのコキ残しがあったが、必要量にはまだ少し不足。このため、恥ずかしながら
今年、種籾をいただいたSさんに、また1〜2合ほど無心。

3  縄文米の成分、効用など
  この縄文米は、昔、中国の歴代皇帝の不老長寿のために献上されたと言われる米と同類のもち米です。
 カルシウムやカリウム、ビタミンB等の各種成分を豊富に含み、栄養価と薬用効果が非常に高く、
  滋養強壮に優れ、胃腸を丈夫にしたり肝臓の働きを助けたり、造血作用などの各種機能によって
 慢性病や虚弱体質の改善、老化防止、視力回復などの効果もあるそうです。

 

4 気付いたこと・・・次年用のメモ
・ 除草剤を使わず、完全無農薬無化学肥料栽培とする。
・ 色の薄い他品種が少し混ざっている。これは、縄文米の種は、濡らすと黒くなるのに、黒くならない他品種を、
播種時に除去すること。また、本田生育中でも、葉の色などで区別出来るので、除去すること。
・ 中生種のようなので、一般栽培と作期を合わせれば、スズメの食害も防げる。
・異品種との交雑しないよう、気をつけること。


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